全般Q7 【遺産をもらうつもりはないんだけど、相続放棄をする必要はある?】
全般A7
例えば、お父様が亡くなって、相続人がお母様とお子様だった場合で、お子様たちが「お父さんとお母さんで築いた財産なんだから、お母さんが全部相続するんでいいんじゃない?」
という気持ちであれば、何も「相続放棄」をする必要はありません。
遺産は全部〇〇(お母様)が相続する、という内容の遺産分割協議書に、相続人全員が署名・捺印(実印による)すればよいのです。
皆さんがよく使う「相続放棄」は、上記のように「自分は何も受け取らない」という意味で使っていることがほとんどだと思います。
本来の「相続放棄」は、相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がず、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされることを言います。
そして、この相続放棄を選択する場合、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所に相続放棄の申述をしなければなりません。
もし、亡くなった方に多額の負債がありそうだとか、会ったこともない方の相続人になってしまって不安だ、という場合は、こちらの相続放棄を選択した方がよい場合もあります。