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養子縁組の盲点

相続の手続きのご依頼を受け、いろいろ調べてみたところ、依頼人からしてみるとご祖父母名義の不動産が残っていました。
ご両親も既に他界され、兄弟もなく、依頼人1人が相続人となるケースです


今回、ご祖父母といっても、子の無い夫婦だったので甥夫婦と養子縁組をして、跡をご両親にとってもらった形でした。
そして、おじい様が亡くなられたのは約10年前、一昨年おばあ様が、去年ご両親が立て続けに亡くなられたので、何の問題もなく依頼人が相続人として手続きをすることができたケース。

何を言っているのかというと、ご祖父母とご両親が養子縁組をされたのが、依頼人がお生まれになった後だったので、もし、ご両親がご祖父母より先に亡くなられていたら、依頼人はご祖父母の相続人にならないことになってしまうのです。

養子縁組前の養子の子は養親と血縁関係が生じないのです。
つまり、養親より先に養子が亡くなってしまえば、養子の子は相続できません。

これ、結構盲点なんですよね。
ご主人の連れ子をずっと育て、ご主人が亡くなってからその子と養子縁組をしたのに、その子に先立たれてしまったら・・・
そして、その時、自分が認知症で、判断能力がなかったら・・・
自分の財産を養子の家族に遺してあげることができなくなってしまいます。

小さい頃に養子縁組をしている方は大丈夫ですが、ある時点で慌てて養子縁組された方も多いのではないかと思います。

できれば、養子縁組だけでなく、遺言もきちんと書いてあげることが必要なのではないでしょうか。

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