昨年6月に成立した、特定非営利活動促進法(NPO法)の一部を改正する法律によって、NPO法人の手続きが変わっています。
今日はその確認を少ししていきますね。
主な改正内容は、次の通りです。
①認証申請時の添付書類の縦覧期間の短縮等(2か月→1か月)
②貸借対照表の公告及びその方法の規定の新設
※法改正をうけて、組合等登記令に定める登記事項から「資産の総額」が削除される予定。
③内閣府ポータルサイトにおける情報の提供の拡大
④事業報告書等及び役員報酬規程等の備置期間延長(約3年間→約5年間)
⑤認定NPO法人等の海外送金等に関する書類の事後届出等への一本化
⑥「仮認定特定非営利活動法人」の名称を「特例認定特定非営利活動法人」へ変更
そして、②③以外は今年の4月1日より施行されていますが、②③に関しては、公布の日から2年6か月を超えない範囲内において政令で定める日から施行されます(平成30年10月1日施行予定)。
新規に設立されるNPO法人は改正法にのっとって手続きを進めていけば問題ありません。
ここでは、既存のNPO法人に係わってくるお話を少し。
この改正に伴い、既存のNPO法人は定款を変更し、貸借対照表の公告方法の規定を新設する必要があります。
貸借対照表の公告方法は次の4つの方法に限定されます。
①官報に掲載する方法 (法人負担の掲載費用が発生)
②日刊新聞紙に掲載する方法 (法人負担の掲載費用が発生)
③電子公告による方法
※法人で所有するHPの他、内閣府NPO法人ポータルサイトへの掲載(無料)も可能
④法人の主たる事務所において公衆の見やすい場所に掲示する方法
今まで毎年事業年度終了後所轄庁へ事業報告書等を提出し、法務局へ「資産の総額」の変更登記を毎年行っていたと思いますが、
この改正では、「資産の総額」の変更登記をしなくてよくなります。ただ、NPO法人自らが貸借対照表の公告をすることとなるわけです。
あっ、法律の施行までは「資産の総額」の変更登記は毎年必要ですから注意してくださいね。
ちなみに神奈川県では、この貸借対照表の公告方法の規定の新設に伴う定款変更届出を平成30年9月30日までにするようにとなっています。
定款変更には法人の社員総会での議決が必要ですから、定時総会にあわせて準備をすすめるのもいいかもしれませんね。
詳しくは、当事務所にお気軽にご相談ください。
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