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人生終盤にのこった気がかり

人間、誰しも後悔はつきもの。
今日は、遺言を作成した87歳のおじいちゃまのお話です。
この方は戦時中、海軍に所属されていました。
戦地に向かう前、恋仲にあった今の奥様にプロポーズしたが、まだ若すぎて叶わず別れ別れに。
戦後、別の方と結婚し子をもうけるも、性格の不一致等で離婚。
再び今の奥様と出会って2度目のプロポーズ。
ここでこのおじいちゃまの最初の希望が叶った訳です。
やっぱり一番最初に戻っていくわけですねぇ。

ここまでの話は聞いていたのですが、遺言作成日の今日、もう一人の女性が登場しました。
その女性とは戦地で出会ったそうなのですが、戦中の混乱で行方不明になってしまわれたそうです。
戦後、気がかりで、その方の同窓名簿などもお調べになったようですが、
そこには「行方不明」の文字が。

本籍地も知らなかったそうなので、今となっては調べようがありません。
「それだけが気がかりでねぇ」とおじいちゃまはおっしゃいます。
亡くなっていることがはっきりしていれば、ふんぎりはつくのでしょうね。
でも、もし無事でいたとしたら、その後どんな人生を送ったのか、幸せだったのか、すごく気がかりだそうです。

戦争なんかなかったら、自分が幸せにできたのに、という気持ちもあったでしょうね。
もう人生も終盤。その時に想うのは、やっぱりこういうことなんですね。

この方の場合は後悔というより、戦争に翻弄されてしまった部分が大きいですが、自分はどうなんだろう、とふと思いました。

人生終盤に差しかかった時、「気がかり」をのこしたくないなぁ。
のこさないような生き方をしたいなぁ、そんなことを思った一日でした。

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